自閉症スペクトラムの子どもを伸ばすためにできる9つのこと 〜あらゆる療育を試した母が伝える失敗談とやってよかったこと〜

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発達凸凹情報サイト 管理人の伊藤真穂です。

我が子がある日「自閉症スペクトラム」と診断されたら、親は不安と焦りで目の前が真っ暗になることでしょう。

  • 自閉症スペクトラムっていったい何?
  • どんな特徴があるの?
  • やりがちな失敗
  • 今からできることはある?

この記事では、4歳で自閉症スペクトラム障害と診断された現在小学校1年生の息子の、幼いころの特徴や、やってよかったこと、失敗したことなど、具体的にご紹介します。

一般的な「自閉症スペクトラムと診断されたら、こんなことをしたらいい」「こんな療育がおすすめです」という話とは、ちょっと違うかもしれません。

でも私は、この発達凸凹情報サイトを運営しながら、30名を超える発達障害に関わる専門家や先輩ママたちの話を聞いてきました。

数多くのセミナーも主催し、400名以上のママたちの声も聞いてきました。

そのリアルなママたちの生の声と自分の経験から、本当に必要だと感じたことをご紹介します。

読み終わった後に、皆さんの不安がぐんと軽くなることを願います。

 

自閉症スペクトラム障害とは?

私には、特別支援学級に通う小学校1年生の次男がいます。

4歳の時に地元の療育センターでの診察で、「自閉症スペクトラム障害」という診断をされました。

「スペクトラム」には「連続体」という意味があります。

それまでは、

「アスペルガー症候群」や「自閉症」など別々の診断名だったのが、

その区切りは曖昧で、人によって様々な要素があることからこの名前になったそうです。

虹は、赤から紫までの”光のスペクトラム”が並んでいるのですが、虹の境界線って曖昧ですよね。

今からお話するのは、

こんな”カラフルな子どものお話”です。

虹

 

幼児期の様子

この後の話は、わが家の次男の0歳から入学までの様子です。

最初にお伝えしておきますが、

自閉症スペクトラムと言われる子の特性は本当に様々です。あくまで”一例”と思って読んで下さいね。

0歳のころ

自閉症スペクトラムの赤ちゃんは、寝てもすぐに起きる、なかなか泣きやまない、母乳やミルクを飲まない・・など、0歳時にすでに大変さを抱える子もいるそうです。

しかし、次男はごく普通の赤ちゃんでした。

生後8ヶ月から保育園に行きましたが、当初はいたって普通の赤ちゃん。

  • あやせばよく笑う
  • よく寝る
  • 寝返り・お座りのタイミングは普通
  • 母乳をよく飲む
  • ハイハイで動き回る
  • いたずらをする

特に困ったこともありませんでしたが、
今思うと・・というのもあります。

  • 母乳をよく吹き出す
  • 離乳食を噛まないで飲み込む
  • 喃語が少ない

飲んだり食べたりしても、

その量を調節することが下手で、いつもむせていました。

1歳のころ

このころから、
いろいろ他の子より遅いなーというのがでてきます。

  • 歩き始めが遅い(1歳8ヶ月)
  • ワンワン、ブーブなど言わない

とにかく、声そのものを出さなかった気がします。

早い子は2歳前にオムツもとれますが、その様子は全くありませんでした。

1歳半検診では言葉がでてないという指摘がありました。

 

2歳のころ

2歳のころ

普通にイヤイヤ期でしたが、

何時間も泣き続けるとか、
友達に手をあげるとか、

ひどく手がかかるわけではありませんでした。
(もっと大変な子は園にいっぱいいました)

ただ様々な発達面で、

保育園では他の子たちとの差が、明らかに目立ってきました。

  • 言葉がでない
  • 園の行事に参加できない
  • オムツがとれない
  • 電車の中で走り回る
  • 寝っ転がってミニカーを走らせる
  • パズルができない
  • よく転ぶ(いつも顔に傷を作っていました)

この頃は、どこへ行ってもいつも追いかけ回していました。

 

3才児クラスに進級してしばらくしたころ、

保育園の先生に呼び出されます。

「お子さん、やっぱり他の子に比べてできないことが多いんです。

お母さん、療育センターって知っていますか?」

と、言われました。

2歳半に、初めて療育センターに行き、ソーシャルワーカーさんとお話をしました。

 

この頃はまさか我が子が発達障害だなんて、思ってもみませんでした。

ゆっくりだけど、いずれ追いつくんだろうと思っていました。

ミニカー

 

しかし、

あと少しで3歳になる、という時。

「やばい。もうすぐ3歳だけど、この子全くしゃべらないし、おむつも取れる気配がない・・・」

急に焦りました。

慌てて療育センターに電話して診察を申込むも、診察は半年後と言われました。

私はやっと気づきます。

「この子には、知的な遅れがあるかもしれない」

3歳のころ

3歳ともなると、周りの子はぐんと成長します。

その中で、次男は相変わらず。

  • 言葉がでない
  • 絵本が読めない
  • 着替えができない
  • オムツがとれない
  • 集団行動ができない
  • 歌が歌えない
  • ダンスが踊れない
  • 落ち着きがない
  • すぐに走り回る

運動会は待ち時間も待っていられないし、

出演しても何をするかわかっていないため、我慢大会みたいでした。

ただ、言葉なくても意思疎通はできていたので、家で困ることはありませんでした。

友達が好きだったので、保育園には毎日嫌がらずに通っていましたが、おもちゃの取り合いなどはよくあったようです。

 

子育ての大変さもありましたが、

私自身の、不安や焦りから来る精神的なストレスのほうが、苦しかったです。

あらゆる療育を試したのも、この頃です。

いつもイライラして、夫婦関係も悪化。

すべてが悪循環でした。

 

4歳のころ

医師の診察の話に戻りますが、

3歳過ぎになんとか医師の診察を受けることができました。

その時は

「広汎性発達障害の疑いあり」

でした。

いわゆる「グレーゾーン」です。

何にも知識がなかったので、

「まさかうちの子が?」とショックと、この先の不安でいっぱいでした。

 

そして、その1年後。

 

4歳の時の診察で、

「自閉症スペクトラム障害 」と診断されます。

医師から説明を受けた診断のポイントは、

  • こだわりがある(電車やミニカーなど)
  • コミュニケーションが一方的(問いかけに答えられない)

だったと思います。

このころの次男は、

  • 二語文がでてきた
  • 転ばなくなった
  • 友達と上手に関われるようになった
  • 説明すれば待っていられるようになった

代替えがきくタイプだったので、ひどい「こだわり」に苦労したことはありませんが、同じ4歳時の中に入ると明らかに幼い感じでした。

 

4歳のころ

0歳から通っていた公立の保育園では、どうしてもみんなと同じことをしなくてはならないので、辛そうでした。(迎えに行くと、待ち焦がれているような感じでした)

年中から、近くの自由な認可外の保育園に変えました。

子どもの個性を尊重してくれる園で、次男はここに通いだしてから、生き生きとします。

発達障害の子は、

自分を受け入れてくれる場所、受け入れてくれる人、を瞬時に判断する勘が冴えている気がします。

次男は、始めての場所は苦手な方でしたが、初日からずんずんその中に入っていき、卒園まで1日も嫌だと言いませんでした。

私自身もよく学び、いろんな方の話を聞くことで、この頃には穏やか気持ちで次男の成長を見守ることができるようになっていました。

5歳のころ

年長さんですね。

「次男くんは、いつもニコニコしていますよね」と言われるようになりました。

このころは、

  • オムツがとれる
  • 三語文がでる

「おとうさん、よる、かえってくる」など。

今日、園で何があったかなどを詳しく話せるレベルではないですが、子ども同士のコミュニケーションは困っていないようでした。

苦手だったのは、

  • みんなと同じことをする
  • じっと座っている

運動会は相変わらず、参加したりしなかったり、でした。

 

5歳のころ

ただ、とにかく遊びまくった5,6歳。

この全力で好きなことをしたことが、今につながっていると感じます。

 

就学先を決める

夏前に就学前健診というのがあり、

そこで小学校をどうするのか決めます。

  • 字も読めないし書けない
  • 言語レベルは1歳以下
  • 座っていられない
  • 身辺自立ができない

間違いなく特別支援級を希望しました。
(どうしたいかは親が決めます)

「普通級に入れるために!」と意気込んでいた時期もありましたが、

このころの私は、

普通級だろうが支援級だろうが支援学校だろうが、

本人が無理せず過ごせるならどこでもいい、と思えるまでになっていました。

 

諦めたのではなく、

失敗や成功を経験し、私自身が成長していたのです。

 

 

5歳のころ

 

小学校入学

毎日、ランドセルをしょって、張り切って学校に行っています。

小学生の頃

あんなに動き回って、
好きなことしかしてなかった次男。

小学校に通ったらどうなることやら、、と思っていましたが、

学校に通ってから、また急に伸びました。

  • 毎日楽しく学校に通っている
  • 着替えはほぼ1人でできる
  • ボタンがとめられる(給食のかっぽう着で練習)
  • 靴は左右間違えずに履ける
  • お風呂に1人で入れる
  • 友達とトラブルなく遊べている

日中は支援学級で過ごしていますが、放課後や夏休みは学童で過ごしています。

普通級の友達もたくさんいて、虫捕りが得意な彼はみんなの人気者です。

言葉は友達の言ったことを真似して、どんどん獲得し、さほど苦労している様子はありません。

 

小さい時は、どうなることかと思っていました。

一生、手をかけていかなければならないのか、と。

 

もちろん、

普通の小学校1年生に比べればできないことは多いですが、今の私に子育ての悩みや苦労といったものは、ほとんどありません。

 

このあと、具体的にやってきたことをご紹介しますね。

 

 

やってみたこと

3歳ごろから、

我が子をなんとかしたいと思って、ありとあらゆることをしてきました。

覚えているものをご紹介しますね。

やってみた療育

  • メールとスカイプでサポートしてくるABA指導
  • 近所の民間療育施設
  • 改善系の団体(知的障害は治る!と断言する謎のオッサンと面談)
  • 七田式
  • 食事療法のクリニックへ通う
  • タッチケア
  • 療育センターでの集団保育
  • 発達支援コーチを学びに淡路島まで飛ぶ

失敗したこと

今思うと、失敗があったから成功もあると思いますが、その時はとてもつらかったし、今でも「なんであんなことしてしまったんだろう」と思うことがあります。

可哀想なことをしてしまった、と。

 

療育施設に無理して行かせた

うちの子は、いわゆる”療育施設”がすべて合いませんでした。

公的なもの、民間のもの、体験も含め、個別の療育、集団の療育・・・近所にあるいろんな場所に行きました。

泣いて嫌がる、外に出たがる・・

最初は「ここに通わせておけばなんとかなる」と思っていたので、無理矢理でも行かせたこともあります。

すべて数回でやめましたが、本人が嫌々行ったところで、伸びるはずはありません。

「通っていれば、いつか慣れるだろう」

そんな”普通の子の習い事”感覚で対応できるほど、発達障害の子は単純ではないのです。

 

もちろん、療育施設で伸びる子もいます。

何より親にとっては、相談相手ができる貴重な場所です。

親子ともども楽しく通えているなら、是非上手に活用されることをおすすめします。

 

嫌がることを強制した

  • 絵を描く
  • カードを見せて言わせる
  • パズル
  • 積み木
  • シール貼り
  • なぞり書き

などなど、
知育的なことは、一通りやらせてみた時期があります。

私の誘導が下手だったせいもありますが、興味をもつのは最初だけで、すぐに逃げ出しました。

私も、せっかく準備したのに、やってくれないことが悲しくって、よく怒っていました。

本人が嫌がることを無理矢理させて、成長するはずはありません。

ダメなものは親もスパッと諦めて、次!次!と進んでいきましょう。

今は、

もしも拒否されたら、見えるところに置いて、しばらく様子をみています。

子どもに集中しすぎた

少しの間ですが、子どものために自分のすべてを費やした時期がありました。

誰でも一度は、その時期は必要だと思っています。

あとで後悔したくないですからね。

でも、あまりに子どもだけになってしまうと、お互い息苦しくなります。

子どもなりに成長していたのに、そこを見てやれることができませんでした。

 

子どもを客観的に見れる余裕があるぐらいの距離感が、必要だと思います。

 

子どもを伸ばすためにできる9つのこと

では実際、子どもを伸ばすために親ができることというのは、どんなことでしょうか?

あくまで私自身の経験ですが、やってよかったことをご紹介します。

1,子どもをよく観察する

何が苦手なのか?
どんな時に問題行動が起こるのか?(かんしゃく、脱走など)

普段からよく観察して、行動パターンを分析すること。

すると子どもの”苦手”がわかります。

苦手がわかれば、それが起こらないように対処することができます。

2,子どもについて理解を深める

”特性”を正しく理解すること。

自分や他の子にはない”感覚の違い”を理解すること。

原因がわかると、できないことを責めたり、イライラすることが激減します。

3,困ったときに相談できる人を見つける

1人では乗り越えられません。

専門家がベストですが、そうでなくても自分が信頼できる人を見つけておく。

何かあったときに、どうすればいい?と聞ける人がいることは、発達障害の子育てでとても重要なことです。

4,親子にあった療育法、療育施設をみつける

今は様々な療育がありますが、どれが合っているかはその子の特性や親子の考え方によります。

  • 自分が本当にいいと思うか?
  • 自分の希望とマッチしているか?
  • 子どもは喜んでいるか?
  • 続けられるか?

よく考えて、親子にあったものを見つけてください。

5,子どもが嫌がることを強制しない

失敗例でもお伝えしましたが、よかれと思ってやっていても、子どもが嫌がっているなら効果はありません。

ダメだと思ったら、親も手放す勇気が必要です。

6,スキンシップを欠かさない(タッチケア)

私は3歳からタッチケアを実践しています。

これはどんな子に大切ですが、自己肯定感が低くなりがちな発達障害の子どもには、非常に効果的だと感じています。親子の安定感と信頼関係という、土台ができます。

年齢に関わらず、いつでもどこでも手軽にできるのもいいです。

7,食べるものに気をつける

食べたもので、心も体もでてきていきます。

最低限の添加物や栄養素、腸内環境、グルテンフリーなどについての知識をもっておくことは必要だと感じます。

 

8,好きなことを思いっきりさせてあげる

本人が興味をもったこと、好きなこと、夢中になるもの・・・

たとえそれが親の希望に沿ってなくても、子どもは「すき!」から伸びるし、「楽しい!」から広がります。

好きなことだけやらせるのは心配だと思いますが、子どもの興味は変わっていくもの。

子どもらしく生きれるのは、子どものうちだけなのです。

9,肯定的な言葉をかける

言葉は”言霊”というぐらい、人間の細胞そのものに働きかけ、その人そのものや、その人の未来をつくっていきます。

大人だって「どうせできないんだから」と言われたら、できるものもできなくなりますよね。

優しいことば、肯定的なこどばをたくさんかけてあげてください。

まずは、寝る前に「大好きだよ」といって寝るだけでも、十分です。

 

先輩ママからのアドバイス

特に、

「子どもの理解を深める」というのは、多くの先輩ママからもアドバイスいただきました。

  • なぜこのような行動になるのか
  • どうしてできないのか
  • どうしてやらないのか
  • 子どもに何が起こっているのか

興味のある講座や勉強会には、できるだけ足を運びました。

発達障害の子どもの特徴は千差万別です。

いろんな人の、いろんな考えを聞くことで、自分や子どもに合った手法を選べるようになります。

 

発達障害の子どもには、一般的な子育て論は通用しません。

むしろ、逆効果になることもあります。

 

一番困っているのは、本人だということ。

最初はなかなか難しいと思いますが、理解できる時は必ずやってきます。

 

 

診断名の意味

なんだかわからなかった時は、
診断名や医師の診察を受けることに、こだわっていました。

我が子に何が起きているのか、
診断名をもらうことでハッキリしたかったのです。

親にとっては「区切り」のようなものなのでしょうか。

 

ただ、診断名に右往左往する必要はありません。

 

それよりも子どもが、

「いま何に困っているか」
「何が苦手か」
「何が得意か」

そこを見つけてあげることが、先です。

親が困っていること、じゃないですよ(笑)

 

まとめ

子どもが自閉症スペクトラムと診断されたら、将来への不安と焦りから、いろいろな情報をさぐり、あれこれやりたくなると思います。

「みんなと同じようにしたい」

「普通の子に近づけたい」

そう思う気持ちは、とてもよくわかります。

でも、

一生かけて”普通の子”を目指し続けることが、本当に子どもの将来に必要なのでしょうか?

親が子どもに関われる時期は、ほんのわずかです。

 

もしも子育てにゴールがあるとしたら、

「自立して、多くの人に愛されながら生きていく」ことなのではないでしょうか。

 

それには子どもが、

 

「自分のことが好きでいられること」

「自分は自分のままでいい、と思えること」

子どもの自己肯定感を育むことが、何より大切なことだと思います。

 

親にできることは、

子どもを理解し、認め、その子らしくいられる環境を作ってあげることだと思います。

是非、カラフルな子どもたちの、いろんな色を見つけてください。

 

今の姿が、子どものすべてでは、ありません。

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